こちら「日本語でケアナビ」開発室

2008年3月のシンポジウムの詳細が決定!

うえだ

「日本語でケアナビ」と私たち

フィリピンの仲間たち(1)

今日は「日本語でケアナビ」を世に出すために大きな貢献をしてくださったフィリピンの日本語教育関係者を紹介したいと思います。

情熱のATE(アテ)

関西国際センターで「看護介護のための日本語教育支援データベース開発」のプロジェクトが始まった2005年、同年11月にマニラで「第2回日本語教育研究発表会(The Japan Foundation, Manila, 2nd. NIHONGO TEACHERS’ FORUM)」が開かれました。私も参加させていただき、フィリピン中から集まった日本語教育関係者の活発な議論に、大いに触発されました。それまで、フィリピンの日本語教育関係者が一同に介することは少なかったそうですが、その後も年に2回のフォーラムが続いているところをみると、「フィリピン人による、フィリピン人のための日本語教育」への呼びかけが、強くフィリピンの日本語教師たちを力づけているのでしょう。

呼びかけの張本人、フォーラムの立ち上げから運営に関わっていらしたのが藤光由子(ふじみつ ゆうこ)さんです。当時、基金派遣専門家としてマニラ事務所日本語教育アドバイザーに着任なさっていらっしゃいました。

藤光さんがマニラ事務所にいらっしゃる間に、フィリピン人看護師、介護士の日本への受け入れの動きが起こり、それを受けて現地の看護大学でのニーズ調査などをなさいましたが、後々、私たちは「日本語でケアナビ」開発プロジェクトの基礎的資料として、それを大いに参考にさせていただきました。

藤光さんはほんとうに人を動かす人、結びつける人。「ATE(アテ)」、フィリピンのことばでお姉さんを意味する呼び名で呼ばれていたとのこと。それほどフィリピンの人々と密接に関わりながら、情熱的にお仕事をなさいました。現在は、オーストラリアのパースでご活躍中です。

若手フィリピン人日本語教師の代表

2005年秋のフォーラムでいろいろな発表を聞くことができましたが、その中でも、「アジア日本語学生会議参加報告」という発表に、私は大変興味を惹かれました。これは2005年7月に台湾で開かれた「アジア日本語学生会議」に参加した人々からの報告です。会議のテーマは「日本語は何の役に立つのか」で、アジア各地から集まった日本語学習者(若手教師の方々も多く含まれます)が、「どうして僕たちは日本語を勉強しているのか」「日本語の何が面白いのか」ということをきっかけにして熱く論じ合った会議だったようです。これが日本人主導の会議ではなく、日本語を学ぶ世界各地の学習者が主体で運営されていたということが重要だと思いました。

その発表者の一人がJoyさん(Ms.Joy Devera)です。会議を紹介するサイトには、こんな紹介があります。

現在は日本で勉強中。フィリピンの頼りになるお姉さん!しっかりとした発言で、会議の進行をリードしてくれた場面がいくつもありました。ニコニコしながら鋭い意見をズバッと述べてくれます。

Joyさんは、直接「日本語でケアナビ」の中身を見てくださった初めてのフィリピン人日本語教師です。1)データの検証、2)データの翻訳、そして3)フィリピン人学習者のビリーフ、4)フィリピン人の気質をはじめとする文化など、具体的な助言をたくさんいただきました。

Joyさんからのアドバイスで特に面白かったのは、フィリピン人の学習方法です。「一人でこつこつよりも、わいわいと集まって一緒に勉強するのが好き」とのこと。そのことばは、結果的に「日本語でケアナビ」に楽しさを盛り込むきっかけになったと思います。(続く)

2008.02.28 11:04 - うえだ

次は「フィリピンの仲間たち(2)」

このトピックの記事一覧へ

コメントする