集めたことばを場面ごとに分けていったというお話は何度かしました。
(それらについて詳しくは「ベルトコンベアーの巻」などをどうぞ。)
が、しかし!
何事もなくスムーズに分けられたのではなく、例によって例のごとく
問題が発生しました。
私たちが何かしようとすれば何かが起こる、これはどういうことでしょうか?
誰かの陰謀?
どのような問題が起こったかと言うと、
「ことばが行き場(入るべき場面)を失ってしまった」んです。
「日本語でケアナビ」には、かなり乱暴に分ければ2種類のことばが
収録されています。
1つは「(ある程度)専門的なことば」、
もう1つは「日常生活に必要なことば」です。
医療や介護の分野について全く知らない私たちにとって、
「ことばの意味や用途を知らない」という意味で
専門用語は確かに難しかったです。「何これ?」の連続で。
しかし、ことばを場面分けするのは、そのことばが独特であればあるほど
場面が限られるため、やりやすいんです。
具体的には、
- 「おむつをする」・・・排泄介助の場面
- 「手術(を)する」・・・手術の場面
などは、あっさり分けることができました。
厄介だったのは「飲む」や「食べる」などの日常語です。
このようなことばは、様々な場面で使われる可能性があるので、
1つの場面に限定して収録するのが難しかったんです。
例えば、
「喉が渇く」ということばがあります。
このことばは
「喉が渇いたからジュースが飲みたい。」
という「飲食」の場面でも、
「最近、よく喉が渇くんです。」
と症状を訴える、「問診」の一コマでも使えそうです。
このように、1つのことばが複数の場面で取り合いになるという事態が・・・
しかし、何とか1つのことばに1つの場面分けをするということを目指して、
「より一般的(日常的)な意味、使い方を基準に場面分けをする」
という方針で作業を進めることにしました。
つまり、先ほどの「喉が渇く」なら飲食の場面行きです。
今なら「喉が渇く」に『飲む・食べる』『体調・症状』という
2種類のタグをつければ、何の問題もありません。
『タグ』という概念が私たちに全くなかった頃なので、
必死に場面分けをしていたことを思い出して悔しがっても仕方ないんですが、
それにしてもあぁ悔しい・・・
でも場面分けによって作業がしやすくなって、頭が整理された訳なので
あの場面分けの作業は絶対必要なことだったんだと思います!ホントに!
思えばこの頃から、ことばをカテゴリー分けすること「自体」に
無理が出てきていたのかもしれません。
それを思い知るのは、もっとずっと後になってからになります。
それらの思い出話はこれから徐々にご紹介できると思います。
2007.12.10 13:26 - しもやん


