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2008年3月のシンポジウムの詳細が決定!

うえだ

シンプルで使える!な例文作り

「沈める」1:そのことば、使いますか?

「お尻が浮くので、両手で挟んで浴槽に沈めてあげましょう」 という例文作りのエピソードです。

どんな場面?

データベース作成作業はことばの収集から始まります。まず様々な資料から言葉を拾い集め、それをふるいにかけた後、採用したことばに「例文」をつけていくという手順になります。作例作業は順調に行くときもあれば、一つの言葉に一日中振り回されることもあります。それでも答えが出せず保留にして後で検討というものもあり。

夢中になって言葉を採取しているときは気づかないのですが、後でリストアップしたことばを見ていると、「ウム、ちょっとまてよ?」と違和感をいだくことがあります。「沈める」というのがその例です。「沈める」なんてことば、いったい誰がどんな時に使うんでしょう。そこで、例によってケアナビチームの話し合いが始まります。

膨大な資料の中からこの言葉を拾い出した人によると、

「入浴介助の場面で、患者(利用者)さんの体をお湯の中につけてあげる、でしょう。」
「うんうん」
「その時、水の浮力があるので体は浮いてこようとする・・・」
「なるほど」
「それで、介護する人は患者さんの体、とくにお尻を両手で挟んで支えて湯船に沈めて入れてあげる。」
「つまり、入浴場面の介護技術で必要な言葉っていうわけね。」

たしかに、高齢者やマヒがある人が入浴する時、湯船に「入る」のも「出る」のも一仕事です。介護する人にお風呂に「入れて」もらったり「出して」もらったり」しなければなりません。介護者は不自由な方の持っている力を利用しながら、体をそっと湯に沈めてあげます。プロの技ですよね。患者(利用者)さんはお湯に漬かれてきっと気持ちのよくくつろぐことができるでしょう。

そこで、「沈める」ということば、ケアの場面で必要なことばであると判断し、採用することにしました。で、どのような例文をつけるか。それが次の仕事です。

そういえば、高齢者だけでなく、赤ちゃんや子どももお風呂に「入れ」たり、「出し」たりしてもらう人たちです。子どもがお風呂に入れてもらう様子、それはほほえましい情景に映ります。でも、入浴することさえ自分の自由にならなくなった私が、介護士さんたちにお風呂に入れてもらう光景を想像するには、少なからず勇気がいります。

とはいえ、いつかそんな日が来るかもしれない。プロフェッショナルな介護士さんのお仕事に感謝しつつ、上手にお湯に「沈めて」もらっているわが姿を、恐る恐る思い描いてみることにしましょう。

2007.10.23 10:20 - うえだ

次は「「沈める」2:データベースは大邸宅」

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